稚野鳥子原作の「クローバー」という漫画、
ずばり、オフィスラブの大人向け恋愛漫画です。
女性が好きな恋愛要素が、これでもかというほど盛り込まれている贅沢なストーリーは、名作映画「ラブアクチュアリー」を思い起こすような感覚で読むことができます。オフィスラブに密かに憧れている社会人の、暇な時の過ごし方にとてもおすすめできる漫画です。
いくつもの恋愛が同時進行していき、目が離せないのとともに、誰と誰がどうなって・・・と頭の生理をしながら読まないと追いつかない複雑さが魅力のこの作品ですが、やはり主人公の沙耶と柘植さんの恋の行方は、一番気になるところでしたね。
仕事もできてモテモテで、すごくクールで・・・女子の憧れを集めたような柘植さんが、沙耶だけに見せる甘い顔に何度もきゅんときてしまいます。控えめだけど一途な沙耶に、読み手が好感が持てるのもいいですね。やっぱり恋愛漫画は主人公に感情移入して読めないと面白さが半減してしまいますから。
言葉にしなくても分かると思っている男性と、大事なことは言葉にしてほしい女性とのすれ違いで二人は何度もピンチになります。しかも柘植さん、途中でものすごく冷たくなるんです。いくらクールが売りでもこんなに冷たかったらさすがに嫌だよ・・・。と
柘植さんに対しての嫌悪感を感じる場面もあるのですが、それは実は柘植さんの嫉妬からくるものでした。でも嫉妬って、愛情の裏返しとはいえ、時には二人の関係を壊してしまうものになりかねないんですよね。うんうん、こういうことある・・・と思わず自分に重ねてしまいました。
沙耶も、柘植さんのことを好きかわからなくなってしまって、他の人に揺らぎそうになるし、本当にはらはらさせられっぱなしのクライマックス。その分、ラストはホッと一安心、幸せな満足感をもらえます。
社内恋愛ということで、秘密の関係なのもドキドキしますよね。職場で公表できないために、辛い思いをしてきた沙耶ですが、最後に柘植さんが、秘書課の人たちに「彼女は正式には柘植沙耶だ。私の妻だ。よろしく」と言ってくれた時は、ものすごく嬉しかっただろうと思います。ニヤニヤが止まらず、沙耶のかわりにガッツポーズをしちゃいそうな私でした。
私は社会人になる前にこの漫画を読んで、すごくオフィスラブに憧れ、いつか柘植さんを見つけて幸せになる!!と意気込んでいたんですが・・・。私の就職先は幼稚園。女の職場で男性はおじいちゃん園長一人という悲しい現実。私の憧れのオフィスラブは憧れのまま終わりました・・・。
今、OLをしている女性には、自分にとっての柘植さんを見つけるべく是非読んでみてほしいです。
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